5月29日(火)に有志団体I LOVE VEGEによる食育プロジェクト「食にリスペクトを~いただきます・ごちそうさま~」が本学にて開催されました。本プロジェクトは本学大学院生の大林駿斗さんをはじめとする十数名の学生からなる有志団体I LOVE VEGEが「食事とは命をいただいている」ということを考えてもらうために先輩ゼミとして開きました。内容は、普段口にしている肉が私たちの食卓に並ぶまでの経緯と産業動物の飼育環境による肉の味と値段の違い、ベジタリアンの種類とそれに関わってくるリスクについてなどの勉強、アースデイ東京*に参加した学生の報告が行われました。
発表後は発表者と参加者との意見交換会が発表者が参加者に質問を投げかけ、それに参加者が答えていくような形式で行われました。参加者の方々は今まで食について深く考える機会が少なかったためか最初は意見があまり出ませんでしたが、次第にそれぞれの意見を話し始めました。中には元々、食ということについて考えてきた参加者もいて、様々な意見が飛び交う意見交換会になっていました。
それが終わると試食会が行われました。試食会ではスーパーで一般的に売られている肉と本学学生もお世話になっている農場の「ぶぅふぅうぅ農園」の肉の食べ比べ、そしてテーブルにはソイミートを使ったチンジャオロースー、おからで作ったサラダ、タコなしタコ焼きなど動物性の食品を使わない料理が並べられました。肉の食べ比べでは、値段の違うスーパーの肉と「ぶぅふぅうぅ農園」の肉を、どちらか分からない状態で試食してもらい、どちらの方が美味しいか、自分だったらどちらを買うか、というような質問がされました。
試食会後、大林さんにお話を伺ったところ「今回は、参加者の皆さんに対してもそうですが、何よりも企画者であるスタッフのみんなが食について、深く考えることができたことが最大の成果です」とおっしゃっていました。スタッフの方からも「自分が食について考えるきっかけになりました」「発表をするという場でどうしたら伝わるかを一生懸命考えました」というような話が伺えました。そして実際に参加した方々からは「家に帰って食事をするときに今日聞いたことを意識しようと思います」「自分でも作ってみたいです」などの感想が聞けました。普段何気なくとっている食事ですが、そこにはたくさんの命が関わっていることを深く考えさせられました。
*アースデイ東京:4月22日を「地球の日」として、環境の抱える問題に対して人々に関心を持ってもらう事を目的に開かれているイベント。環境問題をテーマにした様々なイベントや出店がある。